10周年

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振り返れば、2010年6月27日にこの家に引っ越してきたので、昨日で丸10年ということになります。
10年経って、いちばん大きな変化は、住人が増えたこと。もともと2人暮らしだったのが5人に増えて、ちょっとした大所帯。豊かな空間を標榜していた三和土の土間も、靴やらサンダルやら自転車やら三輪車やらが、所狭しと並んでいます。長女は、この家は辻さんという大工さんが作ったことを認識してます。名前が残る仕事って、こういうことやね。でも、「ほんとはマンションに住んでみたい」なんてことを、ボソッと言います。 

ガスコンロのグリルの部分を交換したり、リビングのエアコンがぜんぜん冷えなくなったと思ったら、フィルターが目詰まりしてたり、細々とメンテは発生してるけど、たいへん快適に過ごしてます。木と漆喰の効果を感じるのは、やはり梅雨の時期で、エアコンを使い始める時期は、一般的な家よりもちょっと遅いのではないかと考えてます。

特に雨の日は、今も木の香りが立ちます。2泊くらいの旅行から戻ると、やはり家の中に木の匂いがこもってて、我が家に帰ってきた感があります。時事ネタとしては、最近、家からWeb会議で仕事をすることが多いわけですけど、画面に映るゴロンボについて、よく聞かれます。我々の世代では?梁(ハリ)という言葉も普通に通じます。

あと、庭の木がでかくなった。買ってきたときはこんなにちっこかったワビスケ(なんと最初は裏庭に植えられていた)も、もう軒に届きそうな勢い。サルスベリにいたっては、よほど居心地がいいのか、幹周りが倍以上になっています。

さすがに最近はよそさまのお宅の漆喰壁を見て萌えることも減りましたが、今でも建材の話しは好きです。町家の減少もなかなか歯止めがかからないなぁ、なんてことは解体現場を見るにつけてぼんやり感じてます。一時的なブームとはいえ、主に民泊用途の宿として生きながらえる事ができた町家は、またきっと活用の用途が見つかるはずです。

子供部屋は未完成でただの広い部屋なので、そう遠くない将来、改修工事が必要になる見込み。あと個人的な野望は門柱の新調。今は木材でできてるけど、昨年の台風で笠木が壊れたままだし、そろそろしゅっとした石材にしたい。